モラハラ夫が子供に与える影響について不安になる方も多いと思います。
子どもたちは、モラハラ夫に虐げられている、母親の不安な顔を見ながら育っていってしまいます。

もちろん、程度によって変わってきますが、子供にどんな影響があるか、一概には
言い切れないのですが一つ一つ解説をしていきます。

モラハラ夫の家庭内での立ち回りについて

まずモラハラ夫というのは、自意識があまりに強くやけに自信があり、勘違いをしてしまって生きています。
そのため、夫婦間はもちろん、親子の関係でも、自分がえらくて、妻、子供は下、という視点が強いです。

自分自身が優位な状態にいたいため、妻や子どもたちの前で
あなたのご両親、学歴、仕事、友人関係などの悪口、揚げ足を取り、傷つけ、その一方で自分の自慢話ばかりをしがちです。
さらに、他人を認める事がないため、お世話になった方への感謝もなければ、逆に批判ばかりして、攻撃をします。

そして、子供達にも、差別をする事もあります。兄弟の1人だけを可愛がったり、1人を仲間はずれにしたりと
家族を、バラバラにさせます。そうやって、家族全体が、一致団結となって、モラハラ夫にはむかわないように、
コントロールをし、支配しようとするのです。

モラ夫が子供の親権をえるためなら

モラハラ夫の家庭外の立ち回りにも注意が必要です。
モラハラ夫が、子供に愛情があるとは到底思えなくても、離婚の場合親権を主張する事は多々あります。
そして、そのためならば、学校の運動会や、親子面談など学校行事に積極的に参加をし、学校の先生、近所から、「良い父親」と思われる演技をします。
そして、時には母親の事を、悪く言う事で、同情を誘うようにするなど、学校、近所の情報を操作をするという事もあります。

モラ夫からあなた、あなたから子供という影響

あなたが夫からモラハラを受けていく事が、間接的に子供に影響を与えていく事もあります。
モラハラがある環境では、自分自身が心のゆとりがなくなる事で、愛情があっても、十分気を配る事が出来なくなる事もあります。

あなた自身はこんな事ありませんか?
・夫のモラハラが始まると、頭が働かなくなり真っ白になり、何も出来なくなる。
・ぼんやりと過ごす事が増えて、あっという間に時間が過ぎ、家族のお祝い事を忘れてしまうようになった。(誕生日、クリスマス、お正月、入学、卒業など)
・仕事や家事が段々、こなせなくなってきた。

こういった状況になっていると、
現実逃避をしてしまっている状況になってしまうためどうしても子供の事にまで気を配る事が難しくなってしまいます。
どうしても、モラハラに関連する事から避け。考えないようになるため、感覚麻痺したり喜怒哀楽の感情も麻痺していってしまいます。

その結果、子供のケガなども見落としてしまいますし、子供自身も褒めて欲しい時や、遊んで欲しい時、
喜んで欲しい時など、楽しみを分かち合える事が出来なくなってしまい、楽しむという感情が出なくなっていく可能性があります。
さらにあなたが精神的に追いつめられていれば、子供に対して、イライラしてしまったりと子どもにも影響していってしまう事も考えられます。

子供の異変について

さてモラ夫と生活をしていると、
子供にどんな影響があるのか、という本題になりますが

子供にはこんな事ありませんか?
・子供がいつも無表情で笑顔が消えた
・突然泣くようになった
・ご飯をあまりに食べなくなり、痩せていっている。
・夜眠れないなど訴える。
・成績が著しく下がってしまった。
・服装が派手になったり、汚れた服でも構わず着る。

子供は、直接的に言葉に出さなくても、助けを呼んでいます。
そこに早く気付けば、適切な対処もしやすくなります。

ただし、子供の定期検診がない地域や
生まれながらの問題、知的な遅れなどがない子供の問題は見過ごされてしまう傾向にあり、
他の子とはちょっと違う個性的な感じかなと、モラハラの影響と判断しづらいです。

そのため、子供が不安定だったり、暴力的になっていたり落ち着きがない場合は
この2つの事を考えて欲しいと思います。

愛着障害と発達障害

愛着障害というのは、生まれてから成長していく過程で両親との愛情関係がうまく育まれなかった時に子供が不安定になるケースを言います。
特に、年齢が低い場合に、よく見られます。
これは、離婚直後起こっても、家庭環境が落ち着いていき、子供が安心出来ると次第に落ち着いていくようです。

次に、発達障害です。発達、成長が遅れているという事ではなく、脳の認知機能の偏ってしまい、社会にあわなくなってしまう状態の事を言います。
俗に言うADHD(注意欠如・多動性障害)も含まれます。
例えば、DVの家庭で親が鬱状態だとすると、子供にADHDが現れるのは、4倍という結果も出ているほどです。

ただし、この愛着障害、発達障害、どちらなのかは判断する事は難しいので、気になった場合は小児科や、支援センターで相談をするのがおすすめです。

子供は親を見て育つ

子供は親を見て育つとはよくいいます。
例えば、母親の事が好きで育った息子は、母親と似た性格の女性と結婚しがちで、その逆もまた然りです。
そして子供が大人になってから、子育てをする立場になった時は、親から学んだ事を無意識のうちに再現し、連鎖していくと言われています。

これは、良い事も悪い事も再現されていくのですが
悪い事でいえば、アルコール依存症や、ギャンブル中毒といった逃避癖のある父親の家庭で育った子供は、
逃避しやすくなるそうですし、DVやモラハラもそうなる可能性もあるようです。
もちろん、必ずしも、というわけではありません。

あなたの子どもが、将来同じようにモラハラをしてしまうのではないか。
そう心配してしまう方もいるかと思いますが、そうならないように、出来る事も当然あります。

まずはモラハラ夫と物理的な距離を置く方が、影響はうけにくくなります。
一緒に生活をしていれば、毎日毎日のモラハラの積み重ねが、子供に蓄積されていってしまいますからね。

それから、子供にとって、尊敬出来る人達の出会いを作っていく事。
これも子供の人格形成において大切な事でしょう。
父親がいなくても、立派に成長していく子供もたくさんいます。
そこには、周りの人の協力というのが、当然ありますよね。

その協力してもらっている事に対して、母親が感謝している姿を見ていく事は
当然子供も、何か協力してもらったら、感謝をするように成長していきます。
子供は色んな人を見て、真似て成長していく、その機会を作る事が大切です。

別居後、離婚後の子供の変化について

モラハラ夫と離れる事が出来て、安心した生活をと思ったら、子供が急にわがままになったり、乱暴になったり、言葉遣いが悪くなったり、小さい子をいじめるようになる事があります。
これは、今までガマンしていたワガママが解放されたから出てくる場合だったり、あなたにかまってもらいたくて、起こしている行動かもしれません。
もしくは、新しい環境でのストレスを子供が感じている可能性もあります。
今まであまり自分の感情を出した事がない子が、ストレスをどう発散させたらいいかわからなくて、ワガママになってしまう可能性もあります。

それから、あなた自身が、モラハラから解放された事により
子供の事が、以前よりも良く見えるようになったから、気になるようになった、という事も考えられます。

そして離婚、別居後、子供が元気そうにしていたり、手がかからない様子でも、注意は必要です。
子供は両親の口論、DVなどの状態を見て気配を感じて成長してきました。その傷ついた心のケアをしていく、という事は重要な事です。

最近では、DV被害にあった母と子供のメンタルケアプログラムなどが増えてきています。
それによって、親子関係を良くしていくというものです。
他にも、被害者支援センターが主催するセミナーや、ワークなどもありますので
積極的に参加していくのもおすすめです。

子供と安心して生活出来るようになった今、自分一人で問題を解決していこうとするのではなく
周りや相談機関の協力をえていく事が、望ましいと思います。

まとめとして

子どもは親の鏡と言いますよね。つまり、親を見て育つのが子どもです。
母親に対して暴言を浴びせる父親。を見ていたら、もしかしたら学校で、女子に対して暴言を容赦なく吐く子に育つかもしれません。

母親の話を一切無視する父親を見ていたら、子どもも母親の言う事を無視をするようになるかもしれません。何でも人に押し付けるような人間に育っていってしまうかもしれません。
女の子だったら、反対に男性の顔色を伺ってしまうような性格になるかもしれないですよね。

もちろん悪い部分だけが影響を与えるとは考えにくいですが、モラハラの夫がというよりはモラハラがある家庭で育つ子どもも、色んな事を考え見て真似をしていってしまうと思います。

特に母親が精神的に追いつめられているような状況であればあるほど、子どもにも影響することは避けられないと思います。
母親自身が自分の事でいっぱいいっぱいになってしまうため、子ども対して十分な愛情を与えられなくなってしまうと思います。
そうなると、笑わなくなったり、口数が減ったり、食欲がなくなったり、成績が下がったり。ちょっと様子がおかしい、というような間接的な影響というのは十分考えられますよね。

これらの事から子どものためを思うのであれば、別居をするという選択は早ければ早いほど良いと思います。