最近では、夫婦間や親子などの家庭内暴力、または恋人に対する暴力が非常に増えてきています。主に男性が力の弱い女性に対してDVを行うことが圧倒的に多くなっています。
少しでも自分が気に入らないことがあると、相手を暴力で支配しようとする傾向がある人が増えてきたというか特に閉鎖された家の中では、誰からも気づかれることもなく制止されることもないため、DVはどんどんエスカレートしていくことが多いのです。
また、被害者も殴られることで感覚が麻痺してしまい、誰かに助けを求めたり、相談することもできずに逃げ場のない状態に陥ってしまうのです。
日常生活において、どのような行為がDVにあたるのか疑問に思う人も多く見られます。
DVかどうかを判断するチェック項目
相手の意見に否定的なことを言うとすぐに不機嫌になる
外出中に何度も電話やメールをしてくる
相手が家族や友人と会うことを嫌がる
彼がいないと安心する
相手を叩いた後には急に優しくなって謝る
多くのチェック項目が挙げられるのです。
このようなチェック項目に少しでも自分のパートナーや家族が当てはまるのであれば、DVである可能性は非常に高いといえます。
多くの場合、DVは閉鎖された家の中で行われますので、人目につきにくく、被害に遭った本人が周囲に助けを求めなければ発見されることはなかなかありません。他の人に気づかれないように、わざと顔面は殴らずに、洋服で隠れる体ばかりを狙って暴力をふるう人も多く見られます。
自分の気が付かないうちにDVがどんどんエスカレートして、逃れられない状況に陥ってしまうことが多いんですよね。そして、DVの恐ろしいところは、何度も行っているうちにどんどんエスカレートしていくことなのです。
最初は軽く叩くくらいの行為が徐々に増えていき、最終的には命の危険を感じるほどの暴力につながってしまうのです。
そうならないためには、まず冷静に客観的に自分自身の置かれた状況を見つめ直し、DVを受けていると判断したらすぐに周囲の家族や友人に相談することが必要です!
DVを受けている本人が勇気を持って周囲の誰かに相談することが最も大切なんですね。
被害者は、何度も殴られているうちに、抵抗する気力すら奪われてしまい、相手への恐怖心から身動きすることもままならないような状態に陥ってしまう場合があります。
その際に、被害者が何らかのSOSを発して周囲が気づいてあげることができれば、救うこともできるはずです。また、身近で信頼できる相手にできるだけ早く相談することが解決への第一歩です。
自分の置かれた状況を正直に話すことに抵抗があり、誰にも相談できずに悩んでいる人も多くいますが、思いきって打ち明けて助けを求めることが一番大切です。
DVの避難先シェルターとは
「シェルター」とは、配偶者からの暴力、いわゆるDVによって被害を負った人のための一時的な避難先として、暴力を振るう相手から隔離し保護するための施設のことをいいます。
DV防止法では、都道府県や一部の市町村に配偶者暴力相談支援センターとなる窓口が置かれることになっており、ここではDVの被害者の相談に対応したり、適切な関係機関を紹介したり、緊急時の安全確保や一時保護を行うなどの業務を担うことになっています。
また、この法律では、都道府県が設置する婦人保護施設で行政がみずから被害者を保護することができるともしているんですね。
しかしながら、過去にDVの加害者が復讐のために被害者の避難先を突き止めて死傷させるなどの凶悪な事件も発生していることから、
場所が容易に特定できる公共施設は避難先として適当ではなく、実際には民間のNPOや社会福祉法人などが運営する民間のシェルターを活用する場合が多いとみられます。
民間シェルターは全国に100以上あるとされていますが、詳細が明らかになることで入居している被害者に危害が及ぶおそれがあるため、場所や規模、連絡先を含めて実態はほとんど公にされていません。基本的には生命・身体の危険から着のみ着のまま逃れてきた人たちを複数収容するアパートのようなもので、外部との通信手段が極力制限されている不自由な環境と想定されます。
このため、民間シェルターに避難している短い期間中に、センターや運営先のNPOなどのアドバイスを受けながら、DV防止法に基づく保護命令などの法的な措置や、新たな賃貸住宅の契約などの今後の生活再建の道筋をつけた上で、数週間で退去することとなります。